今、私はペット霊園を経営しています。
毎日沢山のお客様が「相模の園」にいらっしゃいます。
それでは、「相模の園」の地域社会における役割とは一体何なのでしょうか。
「相模の園」をご利用されるお客様は心に大きな傷を抱えています。でも、お客様は心の傷の修復のためにペット霊園「相模の園」をご利用される訳ではありません。
お客様の主な目的はペットの遺体を遺骨という存在にすること、即ち火葬であることは明らかです。
それでも、私達スタッフ全員がペット好きであり、飼っていたペットを亡くした経験をしているので、お客様の心が大きく傷ついていることは痛いほど分かるのです。そうしたお客様の傷ついた心を、どうしたら私達が少しでも癒して差し上げることができるのでしょうか。
相模の園は小さなペット霊園で、施設も古くなってしまいました。最近では、一度に十人以上のお客様が来園されることもあって、小さな待合室に入りきれないこともあります。
でも、施設が小さくて古くても、私達は、出来る限り一人一人のお客様に誠意をもって接するようにしています。誠意をもってお客様に接することが、結局、お客様にとって一番の癒しになると信じているからです。
そして、私達の誠意がお客様に伝わり、大きな悲しみに包まれていたお客様に笑顔が戻ると、私達も嬉しくなります。最後にお客様からお礼を言われたたとき、この業務に就いて本当に良かったと思うのです。
様々な心の傷つき方をしているお客様全員に癒しを感じていただける施設を作るには、ハード面でもソフト面でも十分というものは無いでしょう。ですから、これからも自分達の出来ることを一つずつ積み重ねて、少しでも癒しを感じていただける施設にしていかなければならないと思っています。
ですから、相模の園は永遠に完成することなどありません。
相模の園は開園して、まだ10年しか経っていません。これからしなければならないことが沢山あります。
ペットを愛する全てのお客様にとって、最期を安心して見送ることが出来る施設を目指して船出したばかりです。